更年期からの健康-女性ホルモンと骨-
女性ホルモンの低下する更年期世代から骨密度が下がることはよく知られていますね。
「女性ホルモンと骨」はどんな関係かご存知ですか?
~骨は絶えず生まれ変わっている~
骨も体中の細胞と同じく「新陳代謝」しています。これは「骨が壊れる=骨吸収」と「骨を作る=骨形成」がうまくバランスをとっているのです。(図☆)
~女性ホルモンと破骨細胞~
女性ホルモンが低下すると、骨の新陳代謝の中で「骨が壊れる」スピードが速くなります。
ですから閉経後に骨粗しょう症が増えるのは「女性ホルモンの低下」が原因となるのです。
更年期からの健康-動脈硬化(3)-
動脈硬化のリスクはメタボリック症候群です。そのほか、喫煙、骨粗鬆症などもあげられます
。中でも高血圧が最も強い影響因子です。
皆さまはご自身の血圧がどのくらいか把握していますか?
~気づかぬうちに高血圧~
外来受診される更年期世代の「私は低血圧なので」という方、実際測ってみると高血圧で動脈硬化になっている
方も少なくありません。20~30代の頃に低血圧でも、かなり多くの方が閉経後は血圧が高めになっています。女
性ホルモンが低下することも原因の1つです。
~血圧を測る習慣を~
40代に入ったら自宅に血圧計を置いて、体調の変化に応じて時々測ってみましょう。頭痛があるとき、だるいとき、その人それぞれ
の傾向がわかります。閉経になったら朝起きた時、夜寝る前、1日2回測ることをお勧めします。ハマサイトクリ
ニックでは自分で記入できる健康手帳 (写真☆)をお渡しして、メタボ・血圧を一緒にフォローしていますよ
更年期からの健康-動脈硬化(2)-
万病のもと、動脈硬化。どのような検査で調べるかご存じですか?
~動脈硬化のはじまりはPWVでチェック~
「PWV」(脈波伝播速度)はハマサイトクリニックで積極的に行っている動脈硬化の検査です。ベッドに横になって数分で簡単に測定でき、ご自身の血管の硬さが数値化されて表示されます。
動脈硬化の検査には色々ありますが、PWVは初期の段階をとらえるのに有用です。実際に触っていただく血管模型(写真☆)もあり、ご自身の血管の硬さを実感できますよ
更年期からの健康-動脈硬化(1)-
万病のもとといわれる、動脈硬化。動脈が硬くなるとはどういうことでしょう。
~メタボリック症候群~
「メタボ」という言葉は最近では皆さまの知るところとなりましたね。内臓肥満※に加えて高血圧・高脂血症・糖尿病のいずれか2つが当てはまる状態です。しかしほんの少し前まではそのような概念自体がなかったのです。「メタボ」はなぜいけないか、それは動脈を硬く変化させ、血管が詰まりやすい状態を作ってしまうのです。詰まると何が起きるか、、、脳卒中や心筋梗塞です。命の危機もさることながら、後遺症のリスクもあります。
※内臓肥満:おへその高さでお腹周りを測ってみましょう(ウエストとは違います)
日本人女性90cm、男性85cmをこえると内臓脂肪が多い指標、注意が必要!
~動脈硬化対策;すぐできること~
ダイエットはわかっていても、、と言う方は多いのではないでしょうか。私も診療で体重の注意をしますが、これはなかなか改善できない。ダイエットまではできなくても「ウォーキング」はとても有効です。(歩くだけで、血管をやわらかくする物質が血液中に出てくるのです。日常振り返ると、ただ「歩く」という機会は増やせそうですね。まずは毎日20分、歩いてみましょう
女性ホルモンの基礎-ハマサイトの排卵診断-
毎月おきる「排卵」、妊娠を考えているかたにはとても大事なタイミングですね。
~「排卵」の確認 ~
「基礎体温のみかた」でお伝えしたとおり、月経周期が28日というかたは14日引いて月経開始から14日目、35日というかたは21日目、このあたりが排卵日となります。この時期に当院ではさらに排卵日を確定するための検査を実施しています
~ハマサイトの排卵診断~
基礎体温と月経周期からおよそ排卵と思われる日(初めてのかたは数日早め)に来院いただきます。排卵の時に分泌されるLHというホルモンを尿検査で行い、内診で子宮頸管の粘液チェック、エコー検査で卵巣や子宮内膜の状態を確認して診断していきます。(写真参照☆)1回目の診断ですぐ妊娠されるかたもいらっしゃいます。自然な状態で妊娠トライができ、迅速に結果がわかる検査なのでお勧めです
女性ホルモンの基礎-基礎体温と排卵の見かた-
「基礎体温」からわかること、自分で確認できることはどんなことでしょう。
~「排卵」をしているか ~
女性ホルモンバランスは排卵を中心にコントロールされています。基礎体温は月経から排卵までの「低温相」、排卵から次の月経までの「高温相」の2相に分かれます。
2相になっていない場合、「排卵がおきていない」と判断できます。ご自身で「2相性になっていない」と心配されて受診されるかたがいます、私が診るとちゃんと排卵している方も多いです。心配なときは1~2ヵ月つけて持ってきてくださいね
~「排卵日予測」の方法 ~
「排卵日の見かた」これは「引き算」です。だいたい30日周期というかたは14日引いて月経開始から16日目ころが排卵になります。これは低温相の期間に個人差があり、高温相はほぼ一定だからです。あとは低温から高温へ移る間。基礎体温をつけているかたは、2ヵ月以上つけていればだんだん自分でわかるようになりますよ
女性ホルモンの基礎-基礎体温のつけかた-
婦人科を受診すると「基礎体温はつけていますか?」よく聞かれることでしょう。
基礎体温って何?知っているけれど面倒で、朝が弱くて、、となかなかつけられないかもしれません。
~「基礎体温」でわかること~
基礎体温は女性ホルモンバランスがそのまま反映されるので、面白いほどその人それぞれの状態がみてとれます
。ちなみに、私は10年以上つけていますが体調の変化があったときも「あの時と似ているな」と以前の体温表を見直して判断するこ
ともできてとても安心です
~あまり厳密でなくて大丈夫~
基礎体温は朝起きがけに測ります。とびとびになっても、毎朝おきる時間が違っていても、起きて少し経って気がついてから測って
も、数ヵ月続けて記載していれば女性ホルモンのバランスがわかります。何も症状がなくても月経世代のかたは生活習慣の一つに入れておくことをお勧めします。体温と同時に体調の変化や飲んだ薬など記入しておきましょう。
そして、病院にいって色々検査するのは気が引ける、、でも女性ホルモンどうなっているのかな?妊娠を考え始めたけれど大丈夫かな、、、など考えている方はぜひつけてみましょう
今日の診療から-貧血に注意!-
女性は「貧血」というかたが少なくありません。ハマサイトクリニックでも貧血の治療に通われている方がたくさんいらっしゃいます。「輸血が必要」なほどの状態でも普通に生活をしてしまっていることが少なくありません。貧血の方、最近増えていて心配しています。。。
~「貧血」はどのような状態になるの?~
血液は体中に酸素を運ぶ働きをしています。ですから貧血になると、身体が「酸欠状態」になるので、「動悸・息切れ・倦怠感・やる気の低下・眠気、、」など様々な症状がでます。
ひどい状態が続くと心臓や腎臓など内臓への影響もでてきます。
更年期障害かと思い受診した方が「実は貧血だった!」ということも少なくありません。
~貧血対策~
上記のような症状があったら婦人科受診をしてみましょう。女性の貧血は子宮筋腫や内膜症など婦人科の病気が関係していることが多いのです。食事では鉄分を含む食事に加え「たんぱく質」、鉄吸収を促進する「ビタミンC」を積極的にとってください。
貧血の治療で改善されたかたの多くが「本当はこんなに元気なのですね」とおっしゃられています。生活がぐっと活動的になりますよ
見た目のアンチエイジング-女性ホルモン分泌の鍵(2)-
先日から「ホルモン分泌を良くする栄養」について、「コレステロール」と「たんぱく質」をあげていますがここで注意したいのが「糖質」の摂りすぎです。糖質の摂りすぎはホルモンの作用が低下してしまいます。
~「糖質」の上手な摂り方~
糖質は身体の活動に欠かせない栄養素です。上手な摂り方として、まず食べる順番「野菜⇒肉・魚⇒ご飯・パン」のように最後にする、少なくとも最初にどっと食べるのはやめましょう。そして、白米より玄米、白砂糖よりてんさい糖、など色のついたものがお勧めですよ
~「たんぱく質」の上手な摂り方~
私も忙しいときなど、たんぱく質不足が気になります。知人ドクターに教えてもらった「たんぱく質の摂り方めやす」は、脂質の少なめなお肉や青魚を1食あたり、自分の手の「こぶし大」くらい、1日3回食べるといいのだそうです。そして女性ホルモン様作用として圧倒的なパワーを持つ「エクオール」のもとになる大豆製品も忘れずに
見た目のアンチエイジング-女性ホルモン分泌の鍵(1)-
「大豆イソフラボン」が腸内細菌によって変化して女性ホルモン様作用を示す「エクオール」作れる人・作れない人がいるのですが、最近の若い女性は生活習慣の変化などにより、作れない人が増えています。
~「エクオール」を作れるか調べるには?~
現在、尿検査によって「エクオール」を作れる身体なのか調べることができます。
ハマサイトクリニックでも「エクオールチェック」を実施しています
とくに更年期、卵巣から女性ホルモンが出なくなる世代では調べておくといいですね。
~大豆製品をどのくらい食べればよいのか?~
「エクオール」を身体で作れる場合、目安の大豆摂取は納豆1パック程度でOK。
意外と少なくて大丈夫です。豆腐や枝豆、油揚げ、市販の大豆食品、日本では手軽に大豆を食べることができるので知らないうちに「エクオール」で満たされているかもしれません。「エクオール」を作れない場合でも大豆たんぱくはメタボ対策などにも有効ですから大豆製品は積極的に食べましょう
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