妊活バイブル本発刊によせて-ハマサイトの妊活報告-
クリスマス寒波が続き東京も冬本番ですね、
年の瀬に友人からメッセージが届きました、
` This year, I feel the keywords are ” balance”& ” turning point”.彼女に私も同感!
女性には沢山の役割があります、それぞれの役割に最適な「バランス感覚」を持って、その年ごとの「新たな転機」にチャレンジ出来たら素敵だな、と思います
~私の今年チャレンジしたことの一つ~
妊活バイブル本によせてハマサイトクリニックで妊活の診療を始めたこと。
ホルモン検査、排卵日診断やタイミング指導、月経不順の治療など基本的なことからはじめています。
専門的な治療は行っていませんが、思いがけない沢山の方のご懐妊に喜びひとしおでした!!
来年はどんな年になるでしょう?皆さまの素敵な毎日を願っています
今年もありがとうございました
妊活バイブル本の発刊に際して-妊娠についてきちんと考えてみましょう-
晩秋の高い空と紅葉がとてもきれいですね、東京の街中もよく見ると木の実や果実がみのっていて「実りの秋」を感じ嬉しい気持ちになります
すでにホームページでご紹介させていただいていますが、
11月21日に私の著書「パートナーと考える出産-妊活バイブル-」が発刊されました。
(写真は日頃から応援して下さっている方々と記念の1枚!)
ハマサイトクリニックでの日常診療で感じてきたこと、妊娠について知っておいてほしいこと、そして女性だけでなくパートナーである男性へもメッセージを送っています。
妊活習慣は健康的な生活習慣につながります。 妊娠を考えている皆さま、ぜひパートナーと一緒に読んでみてくださいね
~ 目次ご紹介~
第1章:今さら聞けない!妊娠基礎知識
第2章:不妊治療をもっと知ろう!
第3章:妊娠体質になるための、妊娠栄養学
第4章:食卓で妊活!妊娠力アップレシピ
第5章:医師が伝えたい、リアルな不妊治療の現場
第6章:不安も疑問も即解決!妊活Q&A
婦人科健診の受け方・選び方-これだけは知っておきましょう-
新緑のきれいな爽やかな毎日、様々なスポーツシーズンの到来ですね。皆さまは何か運動をされていますか?
私は一昨年から婦人科健診の受診向上を目的とした’ピンクリボンガールズゴルフ’のイベントに参加させていただいています。以来、ゴルフの楽しさにはまっています
さて先日、友人たちとの会食で「婦人科健診ってどこに行ったらいいのか、何の検査をうけたらいいのか迷ってしまう、、」ということが話題になりました。
会社で決められた健診を受けるかた、個人で探して受診するかた、症状があって外来も受診したいかた、様々でしょう。
※皆さまご自身が受けられている婦人科健診は十分でしょうか?
~ 婦人科健診 のこれだけは知っておきましょう ~
・・・ここでは最小限、受けておいてほしい検査についてあげてみました
◇子宮がん検診
・一般には「子宮頸がん」子宮の入口にできる癌の検査です
⇒会社や市・区の健診の多くがこちらをさします
内診(腟からの診察)により細胞を採取、数分で終了します
20~30代女性で急増しており、症状がなくても毎年受けておくことをお勧めします
・子宮の奥の「子宮体がん」は一般健診では実施しないことが多いです
若いかたは発症が少ないので、症状がなければ特に受ける必要はないでしょう
閉経期のかた、不正出血があるかたは外来受診にて検査が必要か相談してみましょう
◇乳がん検診
乳がんを早期に見つけるには、必ず画像検査「マンモグラフィー」または「乳腺エコー」を併用しましょう
◇子宮・卵巣の異常を早く見つける「経腟エコー検査」
子宮がん検診では内診といって触診をすることで、子宮や卵巣の異常を見つけることもできますが、小さな変化やわかりづらい変化もあります
経腟エコー検査を毎年の検査に取り入れることで、様々な婦人科の病気の早期発見につながります
◇アフターフォローが大切
健診を受けたら必ず結果を確認しましょう
そして、受けた検査結果以外に何か困っている症状はないでしょうか
婦人科健診をうけたら、それを機に困った時に受診できる’婦人科かかりつけ医’をつくりましょう
健診を受けた施設に婦人科外来があれば、同じ施設を受診されるのがよいと思います
婦人科外来の併設がない、また精密検査等が受けられないなどの場合は「備え」として受診先をさがしておきましょう
より有効な婦人科健診を受けるには、乳がん健診は画像検査も行う、また子宮がん健診の際に経腟エコー検査も併用することをお勧めします 会社などで検査内容が決まっているときは、オプションにつけるなど、健診先の医療機関へ相談してみましょう
女性ホルモンと上手につきあう方法-自分のホルモンはどうなっている?-
新年度がスタートしフレッシュマンの姿に元気をもらっています。
今年は例年よりも長く桜が楽しめたように思いますが、皆さまはいかがでしたか 写真はイギリスのコッツウォルズ、のどかな街中の桜がとてもきれいでした
これから健診シーズンが始まります、自分の身体を振り返るよい機会ですね。
月経不順が続いて妊娠ができる身体か心配、更年期がはじまっていないかな?など 婦人科健診でよくご質問をうけます。
心配な方は通常の健診に加え、血液検査でホルモン検査を受けてみるのもよいでしょう ホルモン値は数字で結果がでるので「なるほど!」と実感できますよ
※通常の健診では行っていないので婦人科外来で相談されることをお勧めします。
~測ってみるとよいホルモン~
◇月経不順・妊娠できるか心配なかた
・下垂体ホルモン
・甲状腺ホルモン
・卵巣ホルモン
◇更年期が心配なかた
・上記に加えて 骨代謝のホルモン(尿検査も加わります)
・・・女性ホルモンと骨の新陳代謝はお互いに作用しあっています・・・
女性は常にホルモンの波のなかで生活しています、自分のホルモン状態を知ることで
ホルモンの動きにあわせた生活リズムを作る、身体の不調などにも上手につきあえるようになります。
もちろん、検査結果により治療が必要なこともあるので、そこはしっかり主治医の先生と相談していきましょう
ウェルエイジングのための女性医療-発行本のご案内とメッセージ-
桜の開花の声が聞こえてきましたね
卒業シーズンに際し様々な感動の場面に遭遇し、胸がいっぱいになる今日この頃です
新年度はどんな1年になるでしょう
先日、私の恩師が監修された『ウェルエイジングのための女性医療』が発行されました。
私は「加齢・ライフステージ別にみる発症しやすい疾患・部位」という内容のコラムで分担執筆させていただきました。
女性医療に関連する各専門分野の第一人者の先生方が解説されたライフステージ別にみる女性の心身変化から女性特有疾患での医療の実際までが盛り込まれています。
専門的な内容で少し難しいですが、最新のトピックスも含まれており興味深いです。
◇女性医療とは?
~すべての女性がよりよい「ウェルエイジング」を重ねていくために~
人生90年時代、とくに女性においては生命長寿が獲得されていてもセルフエイジングに対する到達度は大差があります。
‘自立し生産的であること’=’健康で長生き’を続けるためには?
男女の健康管理はホルモンの動きの違いからも差があり、性差を意識した医療が必要です。
思春期から老年期までを一つの流れでとらえ、’健康で長生き’を続けるためのトータルな健康管理が女性医療です。
新しい健康管理の医療ともいえるでしょう。
☆このような背景から昨年には、’日本更年期医学会’が’日本女性医学学会’へ名称を変更しました。☆
◇ウェルエイジングのための女性医療
~OVERVIEW~ 今なぜ女性のウェルエイジングが必要なのか
第Ⅰ章 女医医療・医学とは
第Ⅱ章 女性の加齢とライフステージ
第Ⅲ章 更年期以降に発症しやすい3大疾患
第Ⅳ章 相互に関連する3大疾患
第Ⅴ章 ウェルエイジングのための女性医療・医学
女性ホルモンの代替療法・ホルモンに代わる新しい治療
~女性ホルモンの代替療法・ホルモンに代わる新しい治療~
これまでご紹介してきた‘女性ホルモン療法’は治療だけでなく、生活習慣病予防や女性特有の心身コンディションを整えることにも大きな効果が期待できます。しかし、ホルモン剤を使いたくない方、乳がんや子宮体がんなどにかかったことがあり使用できない方、ホルモン剤と相性が合わないと感じた方などもいらっしゃることでしょう。
そのような方々へ、ホルモンに代わる治療もあることを知っていただきたいと思います。ここでは私自身の診療でも行っているホルモンに代わる治療をご案内いたします。もちろん、女性ホルモン治療中のかたも併用できます。
◇保険診療でおこなっているもの
①漢方薬
②自律神経調整薬
③睡眠改善薬
④抗うつ剤・安定剤
~ワンポイントアドバイス~ ○‘漢方薬’は個々の症状や体質をみて処方します。粉薬でにおいが強いものもありますが、副作用がほとんどなく安心して使用できます。 ○‘自律神経調整薬’は主に‘暑い・寒い’を感じる体温調節のバランスが崩れているときに使用します。 ○‘睡眠改善薬’は従来の睡眠導入剤とは異なり、‘メラトニン’という眠りのホルモンを活発にします。依存性や副作用の心配がない新しいお薬です。 ○ ‘抗うつ剤や安定剤’は、‘メンタルアンケート’などの調査票も使用し必要に応じて処方しています。
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◇自費診療でおこなっているもの
①高濃度プラセンタ点滴 ・・・プラセンタ3AとビタミンB群+C のカクテル ;4,200円
②ビタミン注射 ・・・ビタミンB群+C のカクテル ;濃度により 2,400~4,200円
③サプリメント ・・・大豆サプリメント(エクオール)
⇒現在モニターさまのみ、近日中市販予定
・・・ビタミン各種、コラーゲン、ヒアルロン酸、グルコサミン・コンドロイチン など
⇒美容目的・健康増進目的などにあわせ調合します
~ワンポイントアドバイス~ ○‘プラセンタ’は人の胎盤から抽出した薬です。もとは肝機能改善に使用されていました。 最近では美容のイメージが強いですが美肌・美白はもとより、抗炎症・抗酸化作用や更年期障害の治療として注目されています。注射で投与する ことで即効性が強まります。 ○‘大豆サプリメント’は女性ホルモン様作用を有することでよく知られています。実際は大豆の成分がお腹の中で‘エクオール’に変わることで効果を発揮します。 当院で使用しているのは直接‘エクオール’として摂取することで効果を発揮する新しいサプリメントです。 ○サプリメントは市販でも手に入りやすく、自由に選ぶことができます。中には主要成分の含有が少ないものもあり注意が必要です。市販サプリを多く使用している方は、一度かかりつけ医師に相談するとよいでしょう。 |
☆ここでご紹介したものは年齢を問わず、また男性の皆さまも行うことができます。
とくにプラセンタ・ビタミン注射は風邪予防や疲労回復、二日酔い対策など、日々ストレスの多いワーカーの皆さまに大変好評いただいております。点滴・注射の所要時間は約15分です。ご希望の方はお気軽に外来へお問い合わせください。
(※注射は初診のみ医師問診・初診料あり、ご予約は不要です)
新しい女性ホルモン療法(更年期以降の世代へ)
~新しい女性ホルモン療法(更年期以降の世代へ)~
閉経を迎えほっとする半面、女性ホルモンの低下が心配になるかたもいらっしゃるでしょう。確かに身体のなかは劇的な変化が始まり、心身のバランスを崩しやすくなります。
女性ホルモンの恩恵は大きく女性ホルモンが急減するこの時期から心身トータルのメンテナンスをしていくことが大切です。
上手にこの時期を乗り越えてワンランク上の余裕ある毎日を過ごしていきたいですね。
◇更年期のことばの由来
「更年期」というとなんだか特別なひびきを感じます。19世紀前半に「climacteric :更年期」は女性に特化した時期としてとらえられ「活力が衰え始める:40~60歳」を意味するようになりました。この言葉が日本に導入されたのは明治20年代後半の頃、辞典にのるようになったのは昭和7年頃。「更」には「かえる」「あらたまる」という意味があり「更年期」は「女性の一生において時が一回りし、別のものになる時期」を意味するのだそうです。
◇更年期と閉経、ホルモン治療研究のはじまり
ホットフラッシュ、発汗、動悸、頭痛・・等の症状は閉経「menopause :メノポーズ」の時期に認められる、この閉経前後5年程度の時期を「更年期」といいます。
19世紀後半からメノポーズの症状を改善するための治療に加え~若返り~を目的としたホルモンを卵巣から抽出し薬物として投与する研究がはじまりました。
◇ホルモン補充療法 ( hormone replacement therapy:HRT )
HRTは1940年ころからホットフラッシュ、泌尿器性器症状の改善目的にアメリカで導入されました。その後様々なリスクとベネフィットが明らかとされ1992年にHRTが臨床の現場に定着するようになりました。
◇HRTの副効用
更年期障害の治療のみならず、骨密度の増加、動脈硬化の進展をおくらせるといった生活習慣病の予防・改善に効果が認められています。皮膚に張りがでた、抜け毛が減った、爪が強くなった、関節痛が改善、気分が晴れやかになった、など身体全体の効果を実感されるかたも少なくありません。
◇HRTと癌のリスク
女性ホルモン(エストロゲン)と乳がんのリスクが取りざたされ、ご心配なかたが多いと思います。しかしHRTは5年以上の投与で乳がんリスクを上げる、とされており、またエストロゲン単独療法(子宮のないかたへの治療)ではリスクの関連はないと考えられています。一方、大腸癌、直腸癌のリスクはさげるという報告があります。
◇現在のHRTと使用のポイント
安全かつ高い効果を得るための工夫がされてきました。薬の種類も増え、個々の皆さまのニーズにあったものを選ぶことが可能です。使用ポイントを下記にまとめました。(☆)
すべてが当てはまるわけではないので、治療については必ず医師の指導のもと行っていきましょう。
☆副作用を軽くするHRTについて最近の知見☆
・閉経から早い時期に始める
・内服薬より外用薬
・長期になるなら低用量での使用
・黄体ホルモンは天然に近い製剤を選ぶ
◇ホルモン補充療法(HRT)のくすり
※子宮のあるかたは子宮体がん予防のため黄体ホルモンを使用します
※性器症状には局所に使用する外用剤もあります
※ホルモン補充療法(HRT)の薬剤は保険適応です
※既往症などで使用できない場合がありますので必ず医師の指導のもと治療しましょう
~ここまで、女性の世代別ホルモン療法についてご案内してまいりました
次回はホルモン以外の治療(代替療法)、そして男性更年期をテーマにあげていきたいと思います~
プレ更年期世代 (around40) のホルモン療法
~プレ更年期世代 (around40) のホルモン療法~
40代、成熟した女性として様々な選択肢を得られる充実した世代ですね。
妊娠・出産をされるかたもいれば、一方で少しはやめの更年期・閉経を迎えるかたもいらっしゃいます。もしかしたら更年期?私は女性ホルモンが出ているのかしら、、などホルモンのゆらぎが気になるのもこの世代に特有と思います。
ここでは閉経を迎える少し前の皆さまへのアドバイスです。
◇早い閉経は要注意!!
女性の閉経は平均すると49~50歳です。40歳未満の閉経は早発閉経 ( premature menopause )、また40歳未満の無月経を早発卵巣機能不全 ( premature ovarian failure ; POF) といい、将来の骨粗鬆症や動脈硬化のリスクが高まりホルモン治療の必要があります。
およそ1% の頻度です。45歳未満で閉経するかたも要注意です。およそ20% の頻度といわれています。
女性ホルモンは女性らしさの維持だけでなく、骨や血管など体内の健康にもとても大事な役割を果たしています
40代でしばらく(数ヶ月)月経がない、というかたはぜひ早めにご相談ください。
◇40代のホルモン治療は?
around30でご案内したOC、そして更年期障害で使用するHRT(ホルモン補充療法)を個々皆さまのホルモン状況や症状により使い分けをします。
OCは多すぎるホルモンを抑えて安定させる、
HRTは足りないホルモンを補充してバランスをとる、といった大きな違いがあります。
OC、HRTともに種類や投与方法も色々です。詳しくは専門医のアドバイスを受けましょう。
◇ホルモン治療を始めるにあたっての検査
オーダーメイド処方を行うため下記のような検査を実施します
検査は保険適応です
(1) 卵巣機能を調べる・・・血液検査でホルモン値を測定します
(2) 子宮・卵巣の診察・・・子宮筋腫や内膜症など異常がないか、がん検診も含めて
(3) 乳がん検診
(4) そのほか、血液検査・尿検査・動脈硬化・骨密度測定など
※喫煙しているかたは治療をうけられないこともあります
健康管理のためにも禁煙をお勧めします・・・
☆ハマサイトクリニック禁煙外来もどうぞご利用ください☆
新しい女性ホルモン療法around30
しばらくぶりのブログ更新になります。皆さまいかがお過ごしでしょうか?
例年より早い梅雨入りですが、その合間の新緑が気持ちよい季節ですね。
震災以降、国内学会の中止や延期が相次ぎました。私も今月から学会活動を再開しています。皆さまが健やかな毎日を送っていただけますようハマサイトクリニックから引き続き情報発信していきたいと思います。
昨年から今年にかけて女性医療関連の新しい薬が続々と発売開始されました。そのなかでもとくに女性ホルモン剤については、新薬というだけでなく副作用を下げていく使い方についても学会では多くの見解が発表されてきています。
ハマサイトクリニックでも随時、婦人科外来からみなさまに新しい情報を通し、個々の皆さまにあったホルモン療法を実施しております。
~新しい女性ホルモン療法(月経開始世代・around30世代へ)
月経がはじまり色々の悩みが増えてくる世代、ホルモン療法に興味があるかたもいらっしゃるのではないでしょうか
◇OC・低用量ピルとは?
Oral Contraceptives ( 経口避妊薬 ) の頭文字でOCといわれています。
低用量ピルの歴史は約50年前、中絶を減らそう、という避妊目的から米国で開発されました。一般には避妊目的のイメージが強いと思われますが、排卵を抑制することで避妊効果を保ちながら、さらに副作用を少なくするためにホルモン量を減らす、という努力からうまれた薬剤です。ですから低用量ピルともよばれています。
ホルモン量が少ない、という点から今では避妊以外の月経不順、月経困難症、月経前緊張症、子宮内膜症などの治療目的にも多く使用されています。
日本では1999年から処方開始され、まだ歴史が浅く、諸外国とくらべて使用率はとても低いのが現状です。
「ホルモン剤って怖い、、」というイメージがあるかもしれません。もちろん使用するのに注意することはありますが、使いようで色々な悩みが解消することも期待できます。
◇女性ホルモン療法の種類
ホルモン含有量や使用目的で様々な薬剤が使われています。保険適応のものもあります。
簡単な分類をあげてみました。使い方によってより日常生活が快適になることもあります。すでにホルモン剤を飲んでいる方も、実はもっと自分にあったものがあるかもしれません。
新しい処方について婦人科を受診し相談するのもよいでしょう。
ホルモン量 | 保険適応の処方※1 | 自費の処方 |
中用量 | 無月経 月経不順 |
月経移動 緊急避妊※2 (モーニングアフターピル) |
低用量※1※3 | 子宮内膜症 月経困難症 |
避妊 月経不順のコントロール 月経量・痛みのコントロール 月経前緊張症(PMS) ニキビ、肌荒れなど |
超低用量※4 | 月経困難症 |
※1 低用量ピルについて、保険適応処方の自己負担額は自費処方の費用とほぼ同等です
(ただし、自費処方の値段は医療機関により若干異なります)
※2 緊急避妊について今年(2011年)春から新しい薬剤が処方開始となっています
※3 低用量ピル(自費)はホルモン含有量により数種類あり目的別に使い分けができます
※4 超低用量ピルは昨年(2010年)秋から処方開始されました
◇女性ホルモン療法を受けるにあたって
安心して治療をうけるためには定期検診が大切です。以下のような検査が一般的に行われます。
- はじめに :問診・血圧測定など
- 婦人科診察:内診・エコーなどによる子宮や卵巣の診察
子宮頸がん検査(場合により体がんも)・乳がん検査など - 血液検査 :一般採血、肝機能や脂質などの生化学検査、凝固系検査
検査は短時間で終了しますし、健康管理にもつながります。
安易に自己判断でホルモン剤を使用しないよう注意いただきたいと思います。
次回は~新しい女性ホルモン療法(更年期世代へ)
OCを卒業して次のステップの女性ホルモン療法はどのように始めるのか?より安全な使い方は?など新しいトピックスも含め取り上げていきます
~私の考えるオーダーメイド医療~
◆オーダーメイド診療の実際◆
☆各ライフステージによって受診されるかたのニーズも、またこちらからのアドバイスとして留意いただきたい内容も異なります。
受診された方の世代、また生活背景や現在の症状にあわせ相談し検査プランを作ります。
診察、採血・採尿、専門検査(婦人科診察での精査、ホルモン検査、骨密度や動脈硬化の検査、メンタルアンケート、ほか)などを行います。
検査結果、症状によっては私の婦人科外来でさらに精密検査や治療の開始、ほか当院では内科、皮膚科、整形外科などの専門医との相談・受診も可能です。また診察・検査については保険適応です。
重篤な場合は大学病院などへの医療連携、バックアップ体制も整えています。
たとえ、今回の健診結果で異常がなく、特に気になる症状がなくても、健康管理のために定期検診を継続していくことをお勧めしています。定期的な健診は普段の身体と過去の身体を把握するためにも大切です。
現在の私の診療は婦人科外来が中心ですが、女性のみならず男性の皆さまにむけても、生活習慣病の予防や早めの治療、生活の質の向上にむけた様々な提案をさせていただきたいと考えています。
♪当院でオーダーメイド診療をうけている患者様からの声♪
☆「知って得する、少し先行く健康管理」を実感いただいています。
女性医療の視点からトータルチェックとフォローをうけられるので、健康への意識が高まる方が多いです。
☆「婦人科のことだけでなく、気にも留めていなかった健康管理についてもみてもらえてよかったです。これからも継続して受診していきたいと思います。」 というご意見をいただいております。
更年期またそれ以降の世代の方からは、他を受診したとき 「更年期だから・・・」 とか 「お歳のせいですよ」 などといわれ、しょうがないのかな・・・我慢しないといけないのかな・・・そう思っていた方も、専門医の知見からアドバイスを受け、そして必要な検査、検診を行うことで、自分の現状を把握・理解し受容した上で、今は変わりゆく身体と上手くおつきあいしていらっしゃいます。
また、治療の余地があれば適切な処置を受けることもできるため、やはり専門医による診察は重要ですね。
☆「どこを受診すればよいか、今までわからなかった」という意見をよくいただきます。
実際、女性医療とは女性のトータルヘルスケア(がん検診などの診察、症状に対しての対応や治療、今後の健康アドバイスなど総合的な診療 )を実施する分野ですが、それを専門にする医療機関は少なく、また世間への認知はまだまだ低い印象をうけます。当院はこうした女性医療が実施できるクリニックですからたくさんの皆さまにご利用いただきたいと考えております。
次回は、~私の専門領域~「婦人科を受診するにあたって日常でチェックすべきポイント」です。
ハマサイトクリニックは本日30日午前中で2010年の診療を終えます。
たくさんの皆さまとお会いできたことに感謝いたします。
2011年も皆さまにとってより良い1年になりますようお祈りいたします。 吉形 玲美
【Instagram】吉形医師による女性ホルモンお悩み相談室はこちら
更年期やデリケートゾーンケアをはじめ、人には聞きずらい女性特有のお悩みに寄り添えるような情報や豆知識を定期的にお届けしています